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【ウィンブルドン 最終日】フェデラーが通算8度目、メジャー通算19度目の優勝

WOWOW 2017年7月17日 04:23配信

史上最多となるウィンブルドン通算8度目の優勝を飾ったフェデラー。(写真:Getty Images)

男子シングルスは第3シードのロジャー・フェデラーが第7シードのマリン・チリッチを6-3、6-1、6-4のストレートで下し、ウィンブルドンでは通算8度目、グランドスラムでは通算19度目の優勝を飾った。いずれの通算優勝回数も男子では史上最多。35歳342日のウィンブルドン優勝は、オープン化以降では最年長。この結果、週明けに発表される世界ランキングでフェデラーは3位に返り咲くことになった。優勝賞金は女子と同じ220万ポンド(約3億2400万円)。

フェデラーのグランドスラム決勝進出はこれが29度目、チリッチは優勝した2014年の全米オープン以来2度目と経験の差は明らかだったが、チリッチに必要以上の緊張はなかっただろう。2014年の全米オープンでは勝ったこともあり、昨年の準々決勝ではマッチポイントまで持ち込んだ。今季の芝コートでの成績はツアートップの12勝2敗で、ここまでの勝ち上がりも自信に満ちたものだった。問題は立ち上がりだ。試合が煮詰まっていくほど、センターコートがフェデラーの後押しに回ることは昨年の経験でも分かっていた。最初にブレイクポイントを握ったのはチリッチだ。

第1セットの第4ゲーム、チリッチがフォアの深いクロスからストレートに切り返しミスを誘って最初のチャンスが訪れた。しかし、そのセカンドサーブからミスが出て先手を奪えなかった。フェデラーは続く第5ゲームに攻勢に転じ、まずフォハンドをベースラインぎりぎりに持って行って0-15、次いでネット前の攻防からチリッチのアングルショットにぎりぎり追いついて返して0-30。華麗なウィナーにスタンドが反応すれば、フェデラーは勢いづく。ここをすかさずブレイクすると、続く2度のサービスゲームをいずれもラブゲームで奪って瞬く間に流れを作ってしまった。

第2セットも最初のゲームをラブゲームでキープすると、第2ゲームを早々にブレイクして流れを固めるあたりがベテランの味だ。チリッチとしては長いポイントに持ち込んでリズムを作りたかっただろう。サム・クエリーとの準決勝の第1セットには、5本から8本のラリーが17回、9本以上のラリーが4回あったが、この日の第1セットは8回と1回だけ。フェデラーは、サービスゲームのポイント間の間合いも10秒ほどで打ちだしている。第2セットには一転してサーブ&ボレーに出るなど、打開策を模索しながら、途中でトレーナーを呼んでいる。前の試合で出来たマメが悪化し、セット間にはメディカルタイムアウトも取ったが、痛みの影響だけではなく、何とかリズムを取り戻したいという意図があったのではないか。相手がワザの引き出しが多いフェデラーでは手の施しようもない。第3セットも、懸命に抵抗したが第7ゲームをブレイクされ1時間41分で決着がついた。

フェデラーはこの大会で1セットも落とさず、これはウィンブルドンでは自身初めて、4大大会では2007年の全豪オープンで記録して以来10年ぶり2度目のこと。グランドスラム2大会にマスターズ2大会など今季のツアー優勝はこれでツアートップの5回になった。全豪はフェデラー、全仏はナダル、そしてウィンブルドンがフェデラー。4大大会の3大会をかつての2強が制した。ノバク・ジョコビッチ、アンディ・マレーの故障が浮き彫りにされただけに、男子の勢力図はますます複雑になって来た。

文:武田薫

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