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【ウィンブルドン 第11日】フェデラーが8回目の優勝に王手、相手はチリッチ

WOWOW 2017年7月15日 07:54配信

8回目のウィンブルドン優勝に王手をかけたフェデラー。(写真:Getty Images)

男子シングルス準決勝2試合などが行われ、第3シードのロジャー・フェデラーが第11シードのトマーシュ・ベルディヒをストレートで下し、8回目のウィンブルドン優勝に王手をかけた。決勝の相手は、第7シードのマリン・チリッチ。チリッチのグランドスラム決勝進出は、錦織圭を破って優勝した2014年の全米オープン以来11大会ぶり2度目で、クロアチア勢のウィンブルドン決勝進出は2001年のゴラン・イバニセビッチ以来2人目になる。

センターコートはフェデラーへの声援で一色だった。35歳342日でのウィンブルドンのベスト4進出は、39歳だった1974年のケン・ローズウォール以来の高齢、まして優勝でもすればオープン化以降では最年長記録になる。ビッグ4の中でただ一人生き延びたフェデラー自身も、5年ぶりに聖地の頂上に立つことは十分に意識しているだろう。準々決勝はパーフェクトな内容だったが、しかし、この日はミスも目立った。

第1セット、先に第5ゲームをブレイクしたものの、第8ゲームに2本のダブルフォルトでブレイクバックを許しタイブレイクに持ち込まれた。ここでも先にミニブレイクしながら一度は追いつかれてしまう。ただ、ベルディヒには緊張が取れない。対戦成績は6勝18敗と大きく負け越してはいても、2010年には準々決勝でフェデラーを倒し決勝まで進み、昨年に続くベスト4進出だが、相手がフェデラーでは雰囲気も違う。ポイントでは劣勢に立ちながらも必死に踏みとどまり、少ないチャンスを窺った。惜しかったのは第2セット、3-3で迎えた第7ゲームだ。0-30と突破口をつかみ、その後のデュースからブレイクポイントを握ったのだが、フェデラーが思い切りのいいサーブで攻め込んで3ポイントを連取。第3セットの第6ゲームにも、15-40から3本のエースを含む強烈な4本のサーブで切り抜けられており、ここでは続く第7ゲームを失った。

この日のフェデラーはミスヒットが目立ち集中力も十分ではなかった。ただ、気持ちの余裕が見え、攻守のメリハリはさすが。第1セットの第5ゲーム、芝が取れてイレギュラーの多いベースライン中央に打ち込んでから、ベルディヒが少し腰砕けになったところをすかさずダウンザラインに突き刺した。さらにコードボールのタイミングを逃さずに攻め込んでブレイクしている。老いてなお、反応に磨きがかかった。

決勝の相手は手ごわいだろう。これに先立って行われた第1試合で、チリッチはこれまでで最高のプレーを見せ、サム・クエリーとのパワー対決を制している。チリッチは最高時速215kmのサーブで25本のエースを奪い、ファーストサーブからのポイント率88%で相手をコントロールし、ラリー戦も好調で、9本以上の長いラリー戦を9対4で制している。昨年は準々決勝でフェデラーと対戦し、マッチポイントを握りながら逆転負けを喫している。リベンジは、今年のテーマだろう。この日のビッグサーバー対決はどのセットも僅差になったが、そこを凌いだ高い集中力に、フェデラーを倒して2度目のビッグタイトルを狙う決意が見えた。

文:武田薫

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