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【ウィンブルドン 第10日】ビーナスが最年長優勝を賭けムグルッサとの決勝対決へ

WOWOW 2017年7月14日 04:32配信

37歳V.ウイリアムズが決勝進出、9年ぶり6度目のウィンブルドン制覇を狙う。(写真:Getty Images)

 女子準決勝2試合などが行われ、土曜日の女子決勝は第14シードのガルビネ・ムグルッサと第10シードのビーナス・ウイリアムズで行われることになった。

 本命なき大会と言われた今回、やはり実績を持った2人が最後に残ることになった。ムグルッサは昨年の全仏オープンの優勝者で、2年前のウィンブルドンの準優勝者。しかし、今シーズンは故障が続いて全豪オープンはベスト8で全仏は4回戦止まり。ツアーでも初戦敗退が4試合もあった。女子テニスはメンタルの占める割合が大きいと言われるが、昨年のメジャー制覇以降の心身のバランス統制が難しかったのだろう。これから花が咲く23歳。この大会では、3回戦まで苦も無くストレート勝ちで進み、4回戦で第1シードのアンジェリック・ケルバーをフルセットの逆転で倒し、ようやく火がついた感じだ。準々決勝ではベテランのスベトラーナ・クズネツォワとの知的な打ち合いを制し、この日のプレーは完璧と言っていい内容だった。

 相手のマグダレナ・リバリコバは2008年にトップ100を切り、2013年には世界ランク38位まで上がったベテラン。昨年は手首と膝の手術でシーズン後半を棒に振っており、ランキングは156位まで落としてしまったが、芝のシーズンに入って好調を維持してきた。下部ツアーながら2大会に優勝、準々決勝まで18勝1敗。問題は雰囲気だろう。ウィンブルドンのセンターコート、まして試合が2試合しかない準決勝ともなれば、異様な空気が漂う。10度目の出場のリバリコバは、2015年の3回戦を除けばすべて1回戦負け……立ち上がり、ムグルッサの脚が良く動き自信のこもったショットが続いた。

 第2ゲーム、まずフォアの強打を一発叩き、ドロップショットを軽くクリアし、ベースラインからダウンザライン深くに打ち込んで幸先良いブレイクを奪った。続く第4ゲームも40-0から追いつかれながら、ムグルッサは前後にもよく動いて拾いまくり、しかもよく相手の動きが見えていた。第1セットは30分で6-1。第2セットも、ストローク戦に加え積極的なボレー戦にも挑み、第1ゲームをいきなりブレイクする同じ展開で、2年ぶり2度目の決勝進出を決めた。

 第2試合の注目は地元勢の女子としては1978年のバージニア・ウェード以来のベスト4に名乗りを挙げたジョハナ・コンタだ。前日にアンディ・マレーが敗れているだけに、期待がかかった。4人の中で、今季のツアー優勝はコンタだけ。準々決勝では第2シードのシモナ・ハレプとの6-7、7-6、6-4の熱戦を制したが、通算27本のサービスエースも4人の中ではトップだった。ただ、今大会のビーナスは落ち着いている。第1セット、4-4からの第9ゲームのサービスゲームだ。ダブルフォルトから15-40という場面で、ビーナスはパワーと技を巧みに絡めて逃げ切ると、すぐ第10ゲームで40-0のチャンスを作り、ブレイク1本で先行した。深いボールを繋げてじっくりチャンスを作り、オープンスペースに確実なウィナーを決める――このセットのコンタのファーストサーブの確率が61%と低く、セカンドサーブからフリーなポイントを許してしまった。先手を奪えば、優勝5回、準優勝3回のウィンブルドン実績を持つビーナスの攻略は難しくなる。ビーナスは、第2セットの第4、第8ゲームをブレイクすると、コンタにブレイクポイントを与えず、8年ぶり9度目の決勝進出を決めた。37歳29日のグランスラム決勝進出は、94年のマルチナ・ナブラチロワ以来では最年長で、優勝すればオープン化以降では最年長のメジャー優勝者になる。

文:武田薫

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