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【ウィンブルドン 第9日】ジョコビッチが棄権、4強で残ったのはフェデラーだけ

WOWOW 2017年7月13日 05:42配信

ラオニッチへのリベンジを果たし、ビッグ4で唯一準決勝に勝ち進んだフェデラー(写真:Getty Images)

男子準々決勝で第1シード、第2シードが姿を消した。昨年の覇者アンディ・マレーが第26シードのサム・クエリーにフルセットの末に逆転負けしたのに続き、第2シードのノバク・ジョコビッチが肘痛のために途中棄権し、第11シードのトマーシュ・ベルディヒが勝ち進んだ。クエリーはグランドスラム初のベスト4進出で、米国勢としては2009年のアンディ・ロディック以来、8年ぶりのメジャー・ベスト4。また、今年の全豪オープンの優勝者で、大会通算8度目の優勝を狙う第3シードのロジャー・フェデラーが第6シードのミロシュ・ラオニッチをストレートで下し、準決勝でベルディヒと対戦することになった。第7シードのマリン・チリッチも勝ち進んだ。

フェデラーの勢いが止まらない。ミロシュ・ラオニッチは最高時速225㎞の弾丸サーブを武器に、昨年は準決勝でフェデラーをフルセットで破っており、フェデラーはその後、長い休養に入った。そのフェデラーが、この日のリベンジのために勝ち上がってきたような完璧なプレーを見せた。

第1セット、ラオニッチはツアーNo.1のビッグサーブを叩きこんでスタートした。しかし、フェデラーには十分な備えがあった。第3ゲームはブレイクにこそ至らなかったが、バックハンドのパッシングショットを3本、ダウンザラインに通して手応えを確認、第5ゲームに勝負に出た。返球を低い位置に集め、長身のラオニッチを揺さぶる戦法は常套手段だが、この日のフェデラーのボールコントロールが絶妙だ。フォアの強打を連打して、バックハンドはスピン、スライスを繊細に使い分けてラオニッチの攻撃を封じた。この精緻な攻撃が第2セットにさらに磨きがかかった。第1ゲームをすぐさまブレイク。この日はサーブも冴え渡り、4回の自分のサービスゲームで与えたポイントは僅かに2。ファーストサーブからのポイント獲得が第1セットは94%、第2セットが92%では手の付けようもない。

ただ、ラオニッチには昨年、セットカウント1-2から逆転した実績があり、サーブへの確信も残っていた。第3セットは白熱し満場の観客とともに、ロイヤルボックスに招かれた松山英樹、谷原秀人も割れんばかりの拍手を送った。

フェデラーが強引とも見える速いリズムで攻め立てれば、ラオニッチもそれに対抗。互いにブレイクを許さずにタイブレイクにもつれ込んだ。ここでラオニッチが先に2本のミニブレイクで3‐0とリードするのだが、そこからのフェデラーの迫力が格段だった。フォアハンドのパッシングショットを叩きつけ、ポール回しに近いリターンエースで追いつくと、そこからサーブ&ネットで2ポイントを追加、嵩にかかってフォアハンドのパッシングショットをダウンザラインに引いて逆転してしまった。ブレイクなしとは言え、このセットもフェデラーはブレイクポイントを5本つかみ、ラオニッチには1本のブレイクポイントも与えていなかった。

準決勝の組み合わせはサム・クエリーvsマリン・チリッチ、ロジャー・フェデラーvsトマーシュ・ベルディヒ。ビッグ4で残ったのはフェデラーだけで、やはりマレーとジョコビッチは最後まで残れなかった。ジョコビッチは、肘の故障について、1年半前から徐々に悪化してきたと話している。

第10日は、女子準決勝2試合が行われる。

文:武田薫

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