テニス

コラム

【ウィンブルドン 第6日】ジョコビッチ、フェデラー、大物がずらりベスト16に

WOWOW 2017年7月9日 08:35配信

アガシ、アンチッチら往年の名選手を臨時コーチに迎え、安定感を取り戻したジョコビッチ。(写真:Getty Images)

男女の3回戦が行われ、各ベスト16が出そろった。男子では第2シードのノバク・ジョコビッチ、第3シードのロジャー・フェデラーとともに第6シードのミロシュ・ラオニッチ、第8シードのドミニク・ティームらが順当に勝ち上がり、トップ10シードで姿を消したのは第5シードのスタン・ワウリンカと第9シードの錦織圭だけで、ほぼ順当な勝ち残りになった。女子ではこの日、第1シードのアンジェリック・ケルバー、第5シードのカロライン・ウォズニアッキ、第9シードのアグネツカ・ラドバンスカがいずれもフルセットを強いられながらも勝ち切って、こちらも上位10シードの内、第8シードのドミニカ・チブルコワを除いて9人が4回戦にコマを進めた。

錦織がいないのは寂しいが、戦いはいよいよ白熱してきた。4回戦で早くも、ミロシュ・ラオニッチvsアレクサンダー・ズベレフ、グリゴール・ディミトロフvsロジャー・フェデラー、さらにはドミニク・ティームvsトマーシュ・ベルディヒという新旧対決が実現する。そんな展開の中、ジョコビッチとフェデラーのビッグ2が存在感を示した。

このところ勝ちに見放されているジョコビッチにとって、この日のエルネスツ・グルビスはやり難い相手だった。1年半の故障でランキングは589位。故障者ランキング99位での出場だが、2歳下の相手はジュニア時代にドイツのキャンプの思い出を共有する旧友でもある。ビッグサーブだけでなく、ツアーでは〝賢者〟と呼ばれるクレバーな選手。立ち上がりのジョコビッチは固さがあった。第1セットの第2ゲームでブレイクポイントを逃すと、続く第3ゲーム、ネットアプローチが甘いところをグルビスにつかれて先にブレイクを許した。しかし、勝手知った相手だけに冷静を維持、打ち合いながら徐々に立ち戻って第8ゲームをブレイクバック。深いショット、ライン際へのリスキーなショットを復活させてリズムをつかむと、そこからはつけ入るスキを与えない。一気に8ゲーム連取で第2セットの5-0まで持って行った。グルビスは第3セットにサービスエース6本、ウィナーを17本決めて意地を見せたが、ジョコビッチはタイブレイクでこれまでにない集中力を見せてストレートで乗り切った。

昨年はウィンブルドンに入るまでに全豪、全仏に加えマスターズ3大会など優勝6の怒涛の勢いだったが、今年はカタールとイーストボーンの250大会の優勝が2つだけ。見劣りするとは言え、そこは格が違う。心身の微調整(それが難しいのだが)が完了すれば、いつでもどこでも優勝候補になる実力者だ。その工夫の一つが、チームの入れ替え。全仏ではアンドレ・アガシを臨時コーチに招聘したが、忙しい人物だけにフル・アテンドとはいかない。今回新たに加わったのが、約10年前にウィンブルドンでベスト4に1度、ベスト8に2度入ったマリオ・アンチッチだ。ラケットを置いた後、ハーバード大学で学び、いまは証券会社に勤めるビジネスマン。ジョコビッチの頼みを聞き、会社に休暇届を出してファミリーボックスでアガシの隣に座った。

「アンドレとマリオがいるなんて素晴らしい話だ。アンドレは忙しくてパリは途中で帰ったけど、今度は2人とも最後までいてくれるそうだ。みんなよく知った仲で互いに尊敬しているからいい雰囲気だ」

やはり不調と言われたアンディ・マレーにも復調の兆しが見えている。ラファエル・ナダルも残っている。こんな雰囲気だけに、ウィンブルドンこそ我が第二の故郷と思うフェデラーもギアが上がっている。この日の相手は、芝を得意とするサーブ&ボレーヤーのミーシャ・ズベレフ、全豪ではマレーを倒した要注意人物だ。左利きの利点を生かして攻め込んでくるところを、だが、フェデラーは落ち着いて丁寧に対応した。サーブ&ボレーの見本を見せるように、右へ左へとボレーを飛ばし、リターンゲームでは深くライン際にパスを通した。アンフォースドエラーがフェデラーの7本、ミーシャが9本というきれいな試合でセンターコートを魅了し、リターンゲームでフェデラーが上回った。次の相手はベビー・フェデラーと言われたディミトロフで、順調に行けば次は昨年敗れたラオニッチ……それを乗り越えてまだベスト4。旅はまだ始まったばかりで、通算8度目の優勝に向けて油断はない。

コラム一覧に戻る

世界ランキング

注目選手

トピックス

トピックス