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【ウィンブルドン 第5日】錦織圭は3回戦で敗退、大坂なおみもビーナスにストレート負け

WOWOW 2017年7月8日 06:49配信

ブレイクチャンスを生かしきれずウィンブルドン16強を逃した錦織。(写真:Getty Images)

男子シングルス3回戦で、第9シードの錦織圭は第18シードで世界19位のロベルト・バウティスタ アグートに4-6、6-7、6-3、3-6で敗れた。また、女子3回戦では初出場で勝ち進んだ大坂なおみが第10シードのビーナス・ウイリアムズと対戦したがストレートで敗退、これでシングルスの日本勢は全員姿を消した。

錦織はこの日の対戦相手バウティスタ アグートとこれまで4度対戦し、いずれも勝っている。スペインのクレーコート巧者と思われがちだが、通算では芝のサーフェスでの勝率が最も高く、2014年にはツアー優勝の経験もある。錦織は前哨戦のハレ500でのプレーを見て「芝にも巧く対応していた」と警戒、その予感が当たった。

強い日差し、気温は29度。2回戦で3時間15分を戦った錦織には厳しい条件だが、シード勢同士の対決らしい1ポイントを争う好ゲームで進んだ。第1セット、最初にチャンスを掴んだのは錦織だ。第3ゲームに2本のブレイクポイント。しかし、この日のバウティスタ アグートはここぞという場面で思い切りのいいサーブを叩きこんで危機を乗り切った。錦織はイーブンで迎えた第9ゲームにもブレイクポイントを握ったが、ここもサーブで交わされるストレスの多い流れで、第10ゲームが落とし穴だった。40-15からイージーミスが続いて入った2度目のデュース、深いボールに打ち負け、あっと言う間にセットを先行された。差は僅か。強いてあげれば、錦織のファーストサーブの確率が59%と低く、セカンドサーブからフリーポイントを与え過ぎていたかもしれない。過去4度の対戦でバウティスタ アグートがセットを先行したことはなくこれが初めて、この流れが第2セットも尾を引いた。

第1ゲームにいきなりブレイクポイントを2本つかんだものの、またしてもバウティスタ アグートのサーブにかわされる嫌な立ち上がり。流れをあと一押し、変えられない。錦織も第6ゲームのサービスゲームで2本のダブルフォルトの危ない場面を得意のドロップショットを駆使して切り抜けたが、この日はバウティスタ アグートの集中力が優った。タイブレイクも終盤の1本のミニブレイクが命取りになった。

プレー自体は悪くないのに前に進まない――これが最近の錦織の難しさだ。ウィンブルドンが最後になるヨーロッパシリーズは、故障に引き回されながらの戦いだった。ここまでにプレーした試合数は13で昨年の14勝5敗よりも6試合少ない。しかも、昨年の5敗の内の3敗はラファエル・ナダル、ノバク・ジョコビッチだったことを考えると、試合数だけでなく、プレーの質の面でもハンディを背負っての大会だった。そのことも今日の微妙な差に繋がったのではないか。

「自信を積み重ねられなかったことで、思い切ったショットが打てなかったということはあったかもしれません」

第3セットを踏みこたえて奪い返し、第4セットの最初のゲームでサービスブレイクに成功し、さあここからという、そこから挽回を許した。最初の3セットのポイント数ではバウティスタ アグートを上回っているが(120:118)、10本あったブレイクポイントを1度しか生かせなかった……あと一押し、あと1ポイントの不足は、ウィンブルドンまでの準備段階に見るしかないだろう。ここから舞台をアメリカに移し、得意のハードコートの戦いになる。体調の不安は消えているという。ツアーファイナルのトップ8に残るのが今シーズンの最低目標だけに、ここからの立て直しに期待しよう。

19歳の大坂なおみは37歳のビーナスに初挑戦。第1セットは1-4のビハインドから追いついたが、タイブレイクは3‐0から連続7ポイントを奪われるなど、大事な局面で経験とパワーの差が出た。

ラファエル・ナダル、マリン・チリッチは順当勝ち、女子もシモナ・ハレプ、ジョハナ・コンタ、エリナ・スビトリーナの上位シード勢とともに、全仏オープン優勝のエレナ・オスタペンコもベスト16に名乗りを挙げた。

文:武田薫

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